この記事をご覧いただき、ありがとうございます。
最近、仕事についていけないと感じていませんか?
入社からずっと頑張ってきて定年まで後10年ほどですが
「今、会社に行くのがつらい!」
そんなあなたにぜひ読んでほしいです。
今の50代はいわゆる「バブル世代」と呼ばれている世代です。
日本の成長期に入社して
新卒の頃からたくさんの仕事をさばいてきました。
「企業戦士」と呼ばれて
長時間労働と業務時間外での接待ゴルフや
飲み会での商談当たり前だった時代です。
この様な場で仕事のチャンスをつかんで
成功してきた方もいることでしょう。
しかし、現在は飲み会などは
「飲みニケーション」などと言われて
部下である20代の若者は嫌がることが多いです。
仕事のツールもFAXからメールへ
手書きや紙の資料からPower Pointなどで作った
スライドが主流へと切り替わりました。
この様な変わっていく流れに取り残されて
「仕事についていけない」
と感じ始めたら、以下の選択も検討してみましょう。
●1つめは「転職」です。
50代の転職活動の現実は
はっきり言って厳しいです。
しかし、仕事についていけないままでいると
会社の業績が悪化したときに
リストラの対象になってしまうかもしれません。
このままではいけないと思ったときに
行動を起こすことが必要です。
求人サイトを見ていると
正社員の求人にこんな言葉を見つけることがあります。
「長期勤続によるキャリア形成のため」
求人に年齢制限をかけることは原則として禁止です。
しかし、この求人は若者に長期間働いてもらい
キャリアを育成することを目的としています。
対象者の職業経験を不問とすることで
年齢制限をかけることができるのです。
この文言がある求人の多くは
対象者をを35歳以下に限定しています。
実際に40代、50代向けの求人はどのくらいあるのでしょうか。
求人ボックスという求人サイトで検索してみました。
仮の居住地を東京とし
「ミドル・シニア歓迎」
のこだわり条件でお仕事を検索したところ
約33万件の求人がヒットしました。
最初のページに出てきた28件の求人のうち
正社員の募集はわずか4件でした。
残りは全て非正規雇用です。
次にこだわり案件で
「正社員」
の雇用形態を追加してみました。
ヒットした件数はなんと
10.8万件でした。
正社員に限定するだけで
これだけ選択肢が減ってしまいます。
求人を出している主な業種は
・介護
・エンジニア
・保育士
・看護師・医療事務などの医療業界
・飲食業界
が主でした。
いずれも資格職や、仕事がきつくて
人材不足が問題となっている業界が多いです。
月給は20万円からとなっているところが多く
未経験で転職すればかなりの収入ダウンになることが分かります。
実際に50代で転職をした人で
転職後に収入が増えたと回答した人は全体の約3割でした。
対して、半数近くが収入が減ったと回答しています。
(厚生労働省「令和2年転職者実態調査」より)
「転職できたのはいいけれど大幅に年収が下がってしまった」
この様な事態を避けるためには
自分で求人を探すだけではなく
転職エージェントやハローワークを利用することが有効です。
転職エージェントやハローワークで
キャリアカウンセリングを受けることで
自分の強みを再発見しましょう。
転職エージェントには多くの求人が集まってきます。
いくつか登録して、条件のいい求人を見逃さないようにしましょう。
●2つめの選択肢は「早期退職」です。
企業の中には40~50代以上を対象に
多額の割増退職金を支給して早期退職者を
募っているところもあります。
その早期退職者優遇制度を利用して
「セミリタイア」
も検討してみましょう。
「セミリタイア」とは、アルバイトやパートなどで
一定の収入源を残しながら
自分の時間を増やしていくことです。
最近はネットで仕事を受注して在宅業務をする人も増えています。
会社が副業を許可しているなら
在職中に登録して収入を得られるか
試してみるのもおすすめです。
副業初心者におすすめは
「Lansers」や「クラウドワークス」です。
案件も多く、利用者が多いので情報収集がしやすいです。
セミリタイアのメリットは
完全に退職するよりも必要な蓄えが少なくて済むことです。
十分な貯金があれば、今までの働き方よりも
自分や家族との時間を優先しながら過ごすことができます。
しかし、家庭がある場合は家計に大きく影響します。
50代となると、お子さんは高校生や大学生
親に仕送りをしている方もいます。
まだまだお金が必要なのにいきなり
「仕事を辞める」
とは言えないですよね。
ファイナンシャルプランナーなどの
専門家を交えて家族とよく相談しましょう。
転職した50代男性の離職理由の中で
最も多いのは「自己都合」です。
厚生労働省が実施した調査の中で
特に目を引いた理由が以下の3つでした。
「人間関係がうまくいかなかった(50~55歳、31.9%)」
「賃金が低かったから(55~59歳、25.3%)」
「満足いく仕事内容でなかったから(26.4%)」
(令和2年転職者実態調査より)
多くの企業では50代後半で
役職定年という制度を導入しています。
これは一定の年齢に達した社員が
役職を降りてヒラ社員に戻る制度のことです。
会社側は若い人を新しく管理職につけて
組織の新陳代謝を図ることができるメリットがあります。
また、シニア世代への定年準備期間でもあります。
しかし、役職を降ろされた側の感じ方は違います。
役職を降りた場合、手当がなくなるので
給与が大幅に下がることになります。
基本給も下がることがあり
これは生活に大きな影響を与えます。
高い収入は男性にとって大事なステータスの一つです。
これが無くなってしまったら
仕事へのモチベーションは大幅ダウンです。
また、役職定年後同じ部署に残ると
自分よりも年下の元部下が新しい上司になることがあります。
「昨日まで自分の方が立場が上だったのに」
とプライドが傷ついて
どう接していいかわからなくなりますよね。
もし同じ部署に残らず、全く違う部署に異動になると
新しい仕事を一から覚えていくことになります。
結果的についていけず、満足な仕事ができないと
これもモチベーションの低下につながります。
50代での転職の背景にはこういった問題があることが読み取れます。
転職活動をするときには
前の会社の退職理由を聞かれることがあります。
その時に正直に
・人間関係がうまくいかなかった
・仕事についていけなかった
・賃金が安かった
などネガティブな理由を話すと
相手に警戒されてしまいます。
なるべくポジティブな理由に言い換えましょう。
上手い理由を思いつかないときは
転職情報サイトを参考することをおすすめします。
その他にも、登録している転職エージェントや
ハローワークのキャリアカウンセラーにも頼ることができます。
50代の転職は20代や30代の時のようには
スムーズには進みません。
定年まで10年ほどしかないので、
会社もその短い期間でできるだけ会社に
貢献してくれる人を探しています。
転職を決意したらなるべく早めに実行に移す必要があります。
しかし、いきなり会社に
「辞めたいです」
と伝えるのはちょっと待ってください。
本当にこのまま辞めても大丈夫でしょうか。
十分な貯金はありますか?
再就職のあてはありますか?
もし家庭がある場合は
家計に大きなダメージを受けることになります。
辞めたいと思ったら
まず家族に相談しましょう。
そして今後に、どのくらいの資金が必要か
ファイナンシャルプランナーなどに相談することを
おすすめします。
50代の転職は
好条件の求人を逃さないことが大切です。
がむしゃらに仕事を探している間に
自分にあった求人はなくなってしまうかもしれません。
効率的に転職を進めるためにも、
転職エージェントの利用をおすすめします。
年代に合った転職エージェントを
何社か登録してみましょう。
おすすめは以下の2つです。
「リクルートエージェント」
「JAC Recruitment」
リクルートエージェントは求人数が最も豊富です。
キャリアアドバイザーとの面談を通して
自分のスキルや、適正のある業界を知ることができます。
応募した企業との面談調整・条件の交渉を
代行してくれるので、在職中で忙しい人にもおすすめです。
JAC Recruitmentは管理職・技術職
そして専門職の転職に強いです。
「転職で年収800万円を目指す」
と謳っており、1人1人に合わせた
ハイクラスの転職支援が受けられます。
40代50代のシニア向けなので
転職エージェントたちもこの世代の
サポート経験が豊富です。
50代は30年近い業務経験が魅力ですが
年齢がネックになっています。
20代、30代のころよりも
転職活動が長期化することも考えられます。
転職エージェントの手を借りて
早めの行動を心がけましょう。
「転職に必要な資格を取りたい。」
「でも知らないことを一から勉強するのは自信がない」
そんなあなたにおすすめするのが
「英語」です。
転職に有利になるような難関資格は
取得に時間がかかります。
仕事をしながらスクールに通ったり
参考書で一から勉強するのは難しいです。
その点、英語ならば誰もが一度は勉強したことがあるので
他の資格を勉強するよりもとっつきやすいです。
勉強法も、本やスクールだけでなく
有料アプリや無料動画で学ぶことができて
手軽に始めることができます。
ビジネスシーンでは
英語が得意な人は重宝されます。
英語を勉強するときに注意することがあります。
勉強するときは
「読み書き」だけでなく
「会話」にも重点をおいてください。
20代や30代は大学でTOEICなどのために勉強しています。
大学の専攻によっては
参考文献に英語や外国語の論文を読んで
卒論を書いたりしています。
そのため
「読み書き」
は得意としている人は多いです。
しかし、実際に英語を
「聞く・話す」
となると得意な人は少ないです。
最近はどの業界でも海外の方に接する機会があります。
その時に英語で対応できる人材は貴重です。
今までの経歴に加えて
「英語力」
をアピールすることで
他の転職者との差別化を図りましょう。
ここまで50代の転職の難しさをお話ししてきました。
定年まで時間がないこともあって
ほとんどの業界は50代の採用に消極的です。
しかし、エンジニアは他の業種とは少し様子が違います。
IT業界は他の業界と比べてまだ歴史が浅いです。
そのため、50代のエンジニアのような
ベテランは数が少なく、転職次第で高収入を得られる可能性があります。
ただ、昔のやり方を貫くのではなく
「常に最新の技術を学ぶ姿勢があること」
「クライアントや若手の意見を素直に聞き入れる柔軟性があること」
50代のエンジニアが企業で活躍するには
この2つが重要視されます。
企業へ転職されなかった方は
経験を活かしてフリーランスになることが多いようです。
50代から新たにエンジニアを目指すことは難しいです。
しかし、経験があれば
新しい知識を学ぶための土台ができています。
これからもエンジニアとして仕事をしたい場合は
勉強会への参加や書籍で
常に最新の技術を仕入れていく必要があります。
・仕事についていけなくなったら
転職の他にセミリタイアという選択肢もある
・50代の転職事情は厳しい。
ネガティブな退職理由を話すのはNG!
・本当に「辞めたい!」と思ったらしっかりとした準備が必要
・資格試験の勉強が難しい人におすすめのスキルは「英語」
・エンジニアは50代でも好条件の転職ができる可能性あり
必要なのは常に自分をアップデートする向上心と柔軟性
50代の転職には時間との勝負ですが
何よりどれだけの準備ができるかが肝心です。
若い頃のように
「失敗したから次へ行こう」
とはいきません。
この会社を最後にしようという強い気持ちで臨みましょう。
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